長野県で初めてメルローを植えた桔梗ケ原メルローのパイオニア、樹齢50年を超えたメルローは今なおワインとなる
1951年、創業者 林五一は塩尻と気候が似通った山形県よりメルローを桔梗ヶ原に持ち帰り、接ぎ木して栽培を開始しました。
五一の次男、幹雄(現林農園社長)は大学にて果樹栽培学を学び、五一とともに桔梗ヶ原でのメルローの栽培に挑戦しました。栽培開始当初は、凍害からさらに病気にかかるなど植えては枯れる苦労を繰り返し、凍害防止のため当時高価だった藁を幹にまいたり、台木を棚下まで伸ばして高い位置で接ぎ木したりと工夫を凝らし栽培を進めてきました。
桔梗ヶ原にメルローの栽培が広がったの五一が植え始めてからは先となる70年代です。
戦後、桔梗ヶ原で広く栽培されていたコンコードで作る甘口ぶどう酒が低迷したため、大手メーカーはコンコードに変わるワイン用品種を探していました。その産地の危機に、五一はメルローをメルシャンに提案しました。このメルローで作られたワインが、国際コンペティションで「大金賞」を取り世間に「桔梗ヶ原のメルロー」が知られるようになりました。
五一が持ちかえり、この地に植えた1本のメルローは、50年の時を越え、なお、現在も毎年元気にぶどうを実らせています。良く見ると木の中心部は朽ち果て、周りの幹が残った状態になっています。これは、凍害によるもので当時の厳しい気象の名残といえます。
自然発生した貴腐菌から生まれる貴腐ワインと世界に誇る桔梗ヶ原メルロー
その厳しい気候の中で自然の力で生まれた希少なワインがあります。1993年、成熟が遅く通常の時期を過ぎてまで収穫を見合わせていたシャルドネに褐変が見つかります。
通常リースリングやセミヨンに見られる貴腐化が、シャルドネに発生しました。当時、国内で貴腐ぶどうは大変珍しく情報が少ないため、収穫時期や発酵の方法などほとんど手探りの中、貴腐ワインづくりは始まりました。
貴腐菌が自然発生のため、立地や気候などがその年のぶどうの出来を左右するほか、貴腐ぶどうの収量は大変少なく、生産に手間と技術を要し、毎年希少な貴腐ワインを作り続けています。
年々品質向上を続けるワインは、約25カ国から1,000アイテムもの出品があり世界的に権威のあるリュブリアナ国際ワインコンクール(スロベニア)1998年開催にて五一わいんの桔梗ヶ原メルローが初の受賞となる銀賞を獲得。2000年同コンクールにて貴腐ワインが金賞を獲得、翌2001年も連続金賞を獲得し、遂には2002年に桔梗ヶ原メルローも金賞を獲得します。
2005年にはボルドーで開催されたチャレンジ・インターナショナル・デュ・ヴァンにて桔梗ヶ原メルローが金賞を獲得。メルローはその後も国産ワインコンクールで最優秀賞に輝くなど、様々なコンクールで金賞を獲得する貴腐ワインと並びワイナリーを代表するワインとなっています。
雄大な北アルプス、南アルプス八ヶ岳連峰に抱かれる山紫水明の地、信州塩尻。その豊かな自然に抱かれ悠々と横たわる北緯36度、海抜700メートルの丘陵地帯「桔梗ヶ原」に五一わいんのワイナリーと自社農園はあります。2011年度には新たに、塩尻市柿沢に自社農園「柿沢農場」を開きました。標高800m、桔梗ヶ原のワイナリーよりも100mほど高地で気温も1度ほど低くなります。
栽培者の努力と熱意で作られた自信のワインには、日本ワインを世に広めたいという五一の熱い思いが詰まった日本らしい味わいを堪能できるでしょう。
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